资源描述:
- 166 - 新潟県中越沖地震の地質環境災害に関する現地調査結果 -その 2 地震動・被害・地質状況- 風岡 修 酒井 豊 古野邦雄 吉田 剛 笠原 豊 楠田 隆 1 はじめに 2007 年中越沖地震では,旧西山町・刈羽村・柏 崎市・長岡市西部を中心に著しい被害があった。一 般に地震被害は低地で大きく高台で小さいが, 今回 は沖積低地上では比較的軽微で, 丘陵や砂丘の基底 部で著しかった(図 1) 。さて,被災地内の K-NET 柏崎観測点で見られた地震動は, 北西-南東方向の 方向に強い揺れがあった(図 2) 。すなわち丘陵の 延長方向に直行する強い揺れがあった。 このことが 上記のような被害分布となった可能性がある。 2 典型的な被害例 2・1 柏崎市観音岬地山は硬質軟岩である中新統の 椎谷層である。 表層風化部が土壌化した部分が強振 動によって滑落した(図 3) 。 2・2 長岡市大積千本町地山は鮮新-更新統の魚沼 層群であるが, 崩壊部分は本層群中の海成泥層部分 である。 海成泥層は風化すると貝殻状に細かく割れ る特性があり, このためこの部分が滑り面となって 滑落したものと考えられる(図 4) 。 2・3 長岡市小国町芝ノ又川沿い地山は鮮新-更新 統の魚沼層群である。この部分は 2004 年中越地震 時にも崩れた(図 5) 。 2・4 西山町新保柏崎市~刈羽村では,背斜部分が 丘陵・砂丘,向斜部分は沖積低地となっている。丘 陵・砂丘下部の沖積低地との境界付近に集中的に家 屋の倒壊がみられた(図 6) 。報道は少ないが,旧 西山町では被害程度が著しい。 2・5 柏崎市山本の柏崎市清掃工場荒浜砂丘上に位 置する。 本工場の鉄筋コンクリート製の煙突が倒れ ることなく途中で破断した(図 7) 。 2・6 長岡市小国町七日町の下小国小学校渋海川沿 いの沖積段丘面上に位置する。この付近は,本章の 一連の報告のその1にある図 1 に示す北西方向の 地質構造上に位置する。 この構造上に大きな揺れが あった可能性がある。 2・7 柏崎市新橋柏崎市街地の砂丘から内陸側に降 りた沖積低地部に多数の倒壊家屋がみられた (図9) 。 2・8 柏崎市堀沖積谷の中を通る県道に規則的な波 状変形がみられた。凸部は円筒系をなし(図 10) , 地盤改良のパイル部分の抜け上がりと思われる。 図 1 中越沖地震による主な被害分布 Disp. Orbit cm -80 0 80 N-S -80080 E-W 0-294 sec Disp. Orbit cm -80 0 80 U-D -80080 Radial 0-294 sec 図 2 K-NET 柏崎観測点における地震動記録 (23 秒~27 秒に 非常に大きな北西方向の揺れがあった) - 167 - 図3 柏崎市観音岬付近での斜面崩壊 (北緯37度29分2秒, 東経 138 度 37 分 12 秒) 図 4 長岡市大積千本町付近の国道 8 号線沿いの斜面崩壊 (北緯 37 度 24 分 51 秒、東経 138 度 42 分 47 秒付近) 図 5 長岡市小国町芝ノ又川沿いの斜面崩壊(北緯 37 度 17 分 16 秒、東経 138 度 40 分 44 秒付近) 図 6 西山町新保での木造家屋の倒壊(北緯 37 度 26 分 43 秒、東経 138 度 38 分 26 秒付近) 図 7 柏崎市山本の市清掃工場煙突の破断 (北緯 37 度 23 分 38 秒,東経 138 度 35 分 2 秒付近) 図 8 長岡市小国町七日町の下小国小学校における鉄筋コ ンクリート製柱・壁の破断 (北緯 37 度 19 分 27 秒、 東経 138 度 43 分 1 秒付近) 図9 柏崎市新橋での木造家屋の倒壊 (北緯37度22分1秒、 東経 138 度 32 分 58 秒付近) 図 10 柏崎市堀付近の県道 73 号線の波長 2m 程度の波状変 形(北緯 37 度 19 分 56 秒、東経 138 度 34 分 55 秒)
展开阅读全文